グローバリゼーション by MLOS

Content

コンテンツ TOP » アジア ― 消費・トレンド » スターバックスの中国戦略
2012年11月28日

スターバックスの中国戦略

スターバックスの中国地区総裁王靜瑛(Belinda Wong)は、これからの3年は現状の700店舗から800店へ、雇用スタッフも1.2万人から3万人へと増加させる予定であることを明かした。 Belindaはスターバックスにローカルの要素を入れて市場拡大を目指すという。
例えば、アメリカで小型店の売上が好調なのは、オフィス街のサラリーマンはサンドイッチを食べながら出勤するためだが、一方、中国では午後のひとときをソファでリラックスして楽しむ空間としてスターバックスを利用しているといった違いが見られるからだ。

新たに展開する店舗は3,800スクエアフィート(約350平米)の広さで、大人数の友人、仕事仲間と入店することができるようにする。更にスターバックスは紅豆星冰楽(レッドビーンフラペチーノ)などの中国人の味覚に合うようなフレーバーも取り入れていくそうだ。
レッドビーンフラペチーノとほうじ茶+ゼリーフラペチーノ

 

ローカライゼーションは多国籍企業の勝敗を決める重要な要素である。
百勝餐飲集團(Yum Brands Inc.)のKFCは海老フライと豆乳などの中華メニューを取り入れたり、必勝客(Pizza Huts)でも海鮮ベーコンピザやタイ式チャーハンをメニューに入れることで中国での売上アップを目指している。

ローカル文化を把握できずに盲目的に外国のモデルを取り入れて失敗した例もある。
今年9月に7店舗あった大型店舗を大赤字の末に閉めた家得寶(Home Depot Inc.)は、自分で何でもやろうというDIY文化が中国に合っておらず、中国の消費者が必要とするのは洗濯機であって、コーヒーメーカーやAVではないことに気づかされた。

Home Depot Inc.は中国での店舗展開を専門店に絞ることにした。最近、フローリング専門店とインテリア専門店を開店させた。また、江蘇五星電器有限公司(Jiangsu Five Star Ltd.)と合同で家電販売店を展開する計画を進めている。

スターバックスのBelindaによるとシアトルの本部では中国での運営の複雑性を理解しているそうで、まだまだ小都市の消費者はスターバックスを飲み始めたばかりであるのに対し、大都市の消費者はすでにスターバックスへの馴染みも深く、更に高級な店を求めているのだという。
スターバックスは北京の三里屯ヴィレッジ店にて、現地のアーティストを迎えて内装を施した。ちょうどニューヨークのSOHOのような感じだ。三里屯ヴィレッジは今や若い富裕層の中心となっている。

更にスターバックスは、家族の会社への期待が成功に影響すると意識し始めている。
一部のスタッフの両親は子供が銀行で働くことを希望しており、スターバックスの店員になることを願っていないだろう。このようなスタッフのために、スターバックスは今年からスタッフの両親を会社に招いて社内での昇進システムについて説明するようにしている。

Belindaは、新たな試みも行っている。
中国専門の店内デザイン部門の開設や新メニューの研究センターでは海南チキンライスやタイ式海老巻などのサンドイッチメニューを開発している。

スターバックスの目下の目標は、コーヒーを飲まない顧客の取り込みだ。
例えば、今年27歲になる英語教師はコーヒー嫌いだが、午後に学生や仕事仲間とスターバックスで過ごすことを好んでいる。この教師によると、スターバックスは人と会うのに最も適した場所だという。しかしながら、コーヒーの苦さは漢方薬に匹敵するほど苦く、スターバックスで愛飲するのはミントチョコか甘いドリンクなのだという。

もともと中国はお茶を飲む習慣がある国家であるが、歐睿信息咨詢(Euromonitor International)の調べによると、2011年の中国でのコーヒー売上は20%増加しており、金額にすると9.95億米ドル(約814億円)に達するという。

スターバックスのコーヒーをテイクアウトする中国人女性

中国は重要な成長市場であり、スターバックスにとって中国はアメリカ以外の最大市場になると考えている。
業界人によるとスターバックスの中国での経営は十分に成功していると言えるが、コンサルタント会社の摩立特集團(Monitor Group)のアナリストTorsten Stockerによると、イギリスの食品企業Whitbread PLC傘下のCostaコーヒーと韓国の食品会社グループSPC Group参加のParis Baguetteなどのブランドも中国でビジネスを急速に拡大している。
これらはただ単に空腹を満たすだけのビジネスではない。優位な場所と優秀なスタッフを求めて競争が始まっている。

専門家によると、中国の消費者は自国の文化に頼った味覚趣向を示しており、ローカライゼーションは非常に重要なカギとなるとのこと。
確かに海外の製品しか買わないという消費者もいるが、一般の消費者はローカルの味覚を好んでいる。スターバックスは西洋の印象からかけ離れる訳にはいかないがBoston Consulting GroupのパートナーVincent Luiによると「真実性と一致性が重要である」と指摘している。

Belindaはこれらに関しては心配する必要なく、スターバックスは真実の体験を追求しており、ちょうど中国の各店舗でアメリカのクリスマスカップを売り出したばかりだが、2013年の旧正月は今までにない商品を打ち出すことを企画しているとのこと。

logo

 

MOST POPULAR UPDATES

AUTHORS

picture

I never met a guy who started his speech with a magic trick! Yoshi told us "I am not a magician, I am just an entrepreneur." One really crazy CEO! Red Herring CEO, Alex Vieux

picture picture picture picture Social Network